1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 << November 2017 >>

TWO PIECE

ブロガーに!俺は、なる!!
SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
PROFILE
RECENT COMMENT
ARCHIVES
BOOKMARK
AMAZON
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています






【 - |  | - | - 】
バレンタインの結論
「あーもう!しまったなー」

超特急で台所をうろつきながら、私は小さくつぶやいた。

最悪だ。寝坊した。

バレンタインが土曜日なのをいいことに、私は当日までチョコを作っていなかった。

朝から作ればいいかっていう考えが甘かったのだ。

なんとか夕暮れに間に合わせないといけない。



「もう間に合わないにゃー」

「やめとけっていう、おとうさまからのおつげだじょー」

犬のバレンとアヒルのアオイが、私のイライラなど関係なく騒いでくる。

「うるさいなー!だいたいなんで起してくれなかったのよ」

「だって、僕はそもそも今日の魔法には反対だもんにゃー」

「私が十分悩んでたのは、あんたたちが一番よく知ってるでしょうよ」

「でも、にゃー。ずっと想ってるままほうがいいと思うにゃー」

「はいはい、おだまりっ!いいかげん、犬のくせににゃーにゃー言うのやめてよねっ」

「けけけ、おこられてるじょー」

「あんたもうるさいのよ」

私は、近くにあったスプーンをアオイに投げつけた。

「いたいじょー。ぎゃくたいだじょー。こうぎします。わたしはこうぎします。」




急がないといけない。

あの魔法は一年に一度、バレンタインの日にしか使えないのだから。

チョコレートは必需品。

しかも、昼魔法だから、太陽が出ているうちにしか魔法を使えない。

今日までチョコを作らなかったのは、本当は迷ってたからかもしれない。

でも、決めたんだ。

足が震えるのは気のせいじゃないけど。

勇気が欲しい。





「よし、できた。あんたたち行くよ、それっ」

私はバレンとアオイでバイクをつくると、それにまたがり飛んだ。

「いくじょー」

「僕はあまり気乗りしないにゃー」

「いいからちゃんと飛んで。こういうことは勢いが大事なんだから。」



外にでると、夕焼けで空は紅く染まっていた。

私は夕焼けが好きだ。

いや、違うか。アイツが夕焼けを好きなんだ。

同じ時間を過ごし、同じものを感じ。

いつの間にか、私も同じものを好きになった。

そして、何よりも、アイツが好きだ。



歩くときは腕を組むクセがあって。

嘘をつくと、眉毛が少し真ん中によるんだよ。

初めて手を繋いだのは、お化け屋敷だった。

あのときのドキドキはお化け屋敷のせいじゃないよ。

素直になろう。








逢いたい逢いたい逢いたい逢いたい逢いたい



想いが交錯する。


この恋に決着をつけるんだっ!!





魔法を使う場所は決めていた。

そこに着いたときには、太陽が沈みかけていたけど。

ぎりぎりセーフ。

夕日が見える、この高台のベンチ。

夕焼けが綺麗だと、私たちのお気に入り。





私は、いつものベンチに想いの詰まった箱を置いた。

そして、隣に座る。

静かに時間は流れる。

夕日が沈む。

昼魔法のリミットが迫る。






私は、ふぅーと息をはいた。
























「ダイスキ」













一人で唱えるその言葉は、一つの恋を終わらせる魔法の呪文。




あいたくてたまらない



そんな気持ちがスーーっと消えていく。

その変わり、私の頬を熱いものがつたっていた。

見上げた空には、月が姿をみせていた。





【 ぴーしーず | 01:13 | - | - 】
スポンサーサイト





【 - | 01:13 | - | - 】
 
あわせて読みたい
Twitter ゆんた